内視鏡検査とは
胃がんや大腸がんなどは早期発見・早期治療が非常に重要です。そのために患者様が積極的に定期検査を受診していただく必要があります。しかし内視鏡検査は苦痛が伴うため恐怖心を持たれている方も多くいらっしゃいます。
そこで当院では鎮静剤(うとうと眠くなる薬)を使用し、検査中の苦痛をできるだけ軽減して安心して検査を受けていただけるようにしています。また、炭酸ガス送気装置を用いることで、検査後の苦痛や不快感を減少させているのが特徴です。
内視鏡検査が苦手だった方も、ぜひ一度当院までご相談ください。
こんな症状はありませんか?
当院で行っている検査
胃カメラ(胃内視鏡検査)
当院では、鎮静剤を使用して眠った状態での検査を実施しています。鎮静剤が使用できない場合は鼻からの内視鏡検査も可能です。
また、当院は内視鏡専門医が在籍していますので、精度の高い検査をご提供できるのも強みです。食道、胃、十二指腸の粘膜を観察し、症例に応じて組織のサンプルを採取して精密な診断を行います。
令和3年度 胃内視鏡検査症例件数 : 1,180件
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)
「内視鏡検査は大変」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。しかし、大腸ポリープや腫瘍、出血などの病変を早期に発見するためには、大腸内視鏡検査が欠かせません。
当院の大腸内視鏡検査は、患者様の不安を軽減し、苦痛を最小限に抑えることを心がけています。少しでも体に違和感があれば、一人ひとりの状況に応じて、適切な検査を提案しますのでぜひお気軽にご相談ください。
令和3年度 大腸内視鏡検査症例件数 : 531件
胃内視鏡検査
胃内視鏡検査は、口もしくは鼻から、チューブに取り付けたカメラを挿入し、食道、胃、十二指腸の内部を観察することを目的としています。各臓器の粘膜表面の状態を詳細に調べることが可能です。また疑わしい病変が見つかった場合、細胞を採取し、精密検査を行うこともできます。
当院では、鎮静剤を使用して眠った状態での検査を実施しています。鎮静剤が使用できない場合は鼻からの内視鏡検査も可能です。
胃内視鏡検査で分かる病気
- 胃がん
- 食道がん
- 逆流性食道炎
- 慢性胃炎
- 胃・十二指腸潰瘍
- 胃ポリープ
- 粘膜下腫瘍
- アニサキス
当院の胃内視鏡検査の特徴
1女性医師による診療が可能
当院では、女性の専門医による内視鏡検査を行っており、女性の患者様にも安心して検査を受けていただけます。内視鏡検査は、がんなどの重大疾病を早期発見・早期治療する上で欠かすことができません。ぜひ気軽な気持ちで定期検査を受けていただければ幸いです。
2眠ったままで検査が可能
検査時の不安や苦痛を軽減するため、鎮静剤(静脈麻酔)を使用した内視鏡検査をご提供しています。鎮静剤を用いれば、嘔吐反射や咳による不快感が減少し、うとうとしたりリラックスした状態で検査を受けられます。また体に余計な力もかからないことから、内視鏡をスムーズに挿入することができるのもメリットです。
検査後はリカバリールームで休憩を取り、効果が切れているのを確認してからのご帰宅となります。車やバイク、自転車等はご利用できません。ご了承ください。
3ご希望の方法で検査が可能
当院では、口からの胃カメラだけではなく、経鼻内視鏡検査も選ぶことができます。嘔吐反射を最小限に抑えられるのがメリットです。車の運転などで鎮静剤を使用できない方は、経鼻内視鏡検査も可能です。
胃内視鏡検査の流れ
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Flow01診察・検査のご予約
胃内視鏡検査を受けるには、来院またはWEB・電話での事前予約が必要です。当日は服用中の薬がないかを確認するためお薬手帳をお持ちください。
また、緊急性が高い場合は、ご予約なしでも胃内視鏡検査を行う場合もありますので来院時にご相談ください。電話・WEB予約の際の注意事項
- 先に問診や診察があるため、予約の30分前に来院してください。
- お薬手帳を持参してください。
- 前日は21時までに食事を済ませていただき、当日はコップ一杯までのお水は可能です。
- 血圧の薬を内服している方は、朝服用してください。
- 鎮静剤使用を希望の方は、運転をお控えください。
- 検査の1週間以内に発熱や風邪症状があれば、連絡してください。
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Flow02検査前日
検査前日の夕食は夜8時までに済ませるようにしてください。その後は検査が終わるまで、絶食となります。他院で処方されている薬があれば、いつも通り服用していただいて問題ありません。またお水やお茶などの水分摂取は可能です。
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Flow03検査当日
検査当日の留意事項
- 検査中に静脈麻酔を希望される場合は、お車でのご来院はご遠慮ください。
- 検査1時間前からは水分摂取を控えてください。
- 検査30分前までに来院していただき、必要な手続きを行います。お体に問題がなければ、喉または鼻に麻酔をします。
検査
検査台に横になり、必要に応じて鎮静剤を使用します。しっかりと効き目が確認出来たら内視鏡検査に移ります。検査自体は約5-10分で終わるのが特徴です。
検査時間を最小限に抑えたい方、車での帰宅をご希望する方には鎮静剤を使用しない方法もご提案できます。 -
Flow04検査終了後
鎮静剤を使用した場合は、リカバリールームで1時間程度休憩します。その後、モニターで画像を見ながら結果説明を行います。また検査中に組織検査を行った場合などは、2週間程度で結果が出るため再度受診してください。
胃内視鏡検査のリスク・注意点
- 検査終了後約1時間で通常の食事が可能です。むせる場合があるため水分少量から開始してください。その後は特に食事制限などは必要ありません。
- 病理組織検査を受けた場合は、出血の危険があるため当日のアルコールや刺激物の摂取は控えてください。
- 鎮静剤使用後は、自動車や自転車の運転はできません。
大腸内視鏡検査
大腸内視鏡検査は、肛門から柔らかいカメラを挿入し、大腸内部を観察する検査です。
ポリープ、腫瘍、出血など大腸に生じる病変を直接モニターに映し出せるので、疾病の早期発見・早期治療に役立ちます。また、異常な組織があれば生検を行ったり、ポリープが見つかった場合はその場でポリープの切除などの処置を行ったりすることも可能です。
大腸がんの死亡者数は年々増加し、近年女性ではがん死亡者数のトップとなっています。便秘や出血など症状がある方や大腸がんや大腸ポリープの家族歴のある方など、一度検査をされることをお勧めします。
大腸内視鏡検査で分かる病気
- 大腸がん
- 大腸ポリープ
- 感染性腸炎
- 潰瘍性大腸炎
- クローン病
- 虚血性腸炎
- 腸結核
- 大腸憩室
当院の大腸内視鏡検査の特徴
1女性医師による診療が可能
当院の特徴は、女性の専門医による内視鏡検査も行っており、女性の患者様でも安心して胃カメラ検査や大腸カメラ検査を受けられます。
内視鏡検査は、がんなど重大疾病を早期発見・早期治療する上で欠かすことができません。患者様のストレスを最小限に抑えられるよう、他にもさまざまな取り組みを行っていますので、ぜひ気軽な気持ちで定期検査を受けていただければ幸いです。
2眠ったままで検査が可能
当院では鎮静剤(静脈麻酔)を使用した内視鏡検査を提供しています。検査時の不安や苦痛を軽減するため、鎮静剤を用いることで不安や痛みが軽減され、リラックスした状態で検査を受けられます。また、鎮静剤の使用により、体に余計な力がかからず、内視鏡の挿入がスムーズに行えます。
検査後はリカバリールームで休憩を取り、鎮静剤の効果が切れてからご帰宅いただくこととなります。また、安全を考慮し、検査後は車やバイク、自転車等の運転は控えていただく必要がありますので、ご了承ください。
3土曜の検査も可能
平日に検査を受けることが難しい患者様のために、土曜日も大腸カメラ検査を実施しています。普段は仕事や家事、学業などで忙しい方も、無理なく検査を受けられます。土曜日の検査は他の曜日に比べて混みやすいため、早めのご予約をご検討ください。
4その場で大腸ポリープ切除が可能
大腸カメラ検査中にポリープが発見された場合、そのまま切除することも可能です。大腸ポリープの切除は、がん予防にも重要な役割を果たします。検査と切除を一緒に行えば、再検査及び手術の必要がありません。日帰りのポリープ切除も可能ですが、ポリープの数や大きさによっては、出血の危険が高くなるため入院治療が必要となる場合もあります。
5入院しての検査・経過観察も可能
当院は入院施設もあります。患者様の健康状態や治療の必要性に応じて、前日からの入院や検査後の経過観察を行うことが可能です。
また、体力に自信のない方や遠方の方は、ポリープ切除後に1日~2日ほど当院に入院も可能ですのでお気軽にご相談ください。
大腸内視鏡検査の流れ
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Flow01診察・検査のご予約
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けるには、来院での事前予約が必要です。当日は服用中の薬がないかを確認するため、お薬手帳をお持ちください。
ただし大腸からの出血があったり、進行がんが疑われるなど緊急性が高い場合は、ご予約なしでも当日内視鏡検査を勧めさせていただく場合があります。 -
Flow02検査前日
検査前日の夕食は20時までに済ませるようにしてください。その後は検査が終わるまで、絶食となります。また下剤20mlを21時までに内服してください。他院で処方されている薬があればいつも通り服用していただいて問題ありません。血液サラサラのお薬を服用されている場合はポリープ切除前に休薬が必要になる場合もあるためご相談ください。
またお水やお茶などの水分摂取は制限はありません。脱水にならないようしっかり摂取してください。 -
Flow03検査当日
検査当日の留意事項
- 検査当日にお水、お茶はたくさん飲んでも問題ありません。しかし、その他の食事は検査が終わるまで厳禁です。
- 処方されている薬があれば、検査2時間前までに服用しましょう。ただし、糖尿病の方は、お薬を使用しないでください。詳しいことは検査前にお伝えしますのでご安心ください。
- 検査前に自宅もしくは医院で液体の下剤を飲みます。おおよそ、1リットル~2リットルの分量です。
※自宅で下剤を内服するタイミングは検査の4時間以上前となります。
検査
検査着に着替え、鎮静剤を使用して検査を実施します。基本的な検査は15分から20分ほどで済みます。ポリープを切除する場合は、30分から1時間程度かかることもあります。
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Flow04検査終了後
鎮静剤を使用した場合、検査後にはリカバリールームで約1時間程度の休憩をしていただきます。その後、モニターで画像を確認しながら医師が結果を説明いたします。ポリープの切除などが行われた場合は、約2週間後にポリープの組織結果が出るため、再度外来を受診いただくようお願いいたします。
大腸内視鏡検査のリスク・注意点
- 検査後1時間は食事を控えるようにしてください。
- ポリープを切除した後は出血の危険があるため飲酒や激しい運動、出張や旅行など遠方への移動は、1週間程度慎むようにしましょう。
- ポリープを切除した当日は、お風呂に入るのを避けてください。シャワー程度なら問題ありません。
大腸ポリープ切除について
大腸ポリープとは
大腸ポリープは、大腸の内壁に生じる隆起した病変です。大きく分けて非腫瘍性と腫瘍性に分類され、サイズに関しては1mm程度の非常に小さいものから数cmに及ぶ大きなものまでさまざまです。非腫瘍性ポリープには炎症性ポリープや過形成ポリープがありがん化の可能性は低いです。腫瘍性のポリープは腺腫といって増大するとがん化してくるケースがあります。
がんへの移行リスクが高いので、検査が必要です
腫瘍性ポリープは、時間が経過し、一定の大きさに成長すると、がんへの移行リスクが高まり、1cmを超えるとがんの確率が10〜25%と言われています。
ガイドラインでは6㎜以上のポリープは切除することが推奨されていますが、それより小さい場合もポリープの形状により切除が望ましい場合があります。
一方で、過形成ポリープは一般にがんへの移行リスクは低いのが特徴です。しかし、例外的に大きなサイズのものはリスクが高くなる傾向にあります。さらに、大腸がんは直接正常な粘膜から発生するケースもあり、早期に浸潤・転移する可能性が高いので注意が必要です。どのようなタイプのポリープであっても、大腸がんの早期発見・早期帳のために定期的な大腸検査は欠かせません。
大腸ポリープの切除方法
大腸ポリープの大きさや種類に合わせて、切除方法は変わります。
ポリペクトミー
スネア(輪っかのようなワイヤー)を使用して、高周波電流でポリープを焼き切る方法です。熱が伝わることで、治療時の止血効果も期待できますが、患部および周囲に炎症が生じるリスクもあります。
内視鏡的粘膜切除術(EMR)
大きいポリープやがん化している可能性があるものは正常粘膜も含めて切除する必要があります。まずポリープの下に生理食塩水などの液体を注入して隆起させます。ポリープが背景の組織から隔離されるので、安全に焼き切ることが可能になります。熱ダメージのリスクを最小限に抑えられるのもメリットです。
コールドポリペクトミー
コールドポリペクトミーは、熱(通電)を使用せず、スネアのみでポリープを切除する手法です。通常のポリペクトミーに比べると、炎症や穿孔のリスクが比較的低くなる傾向がありますが比較的小さいポリープのみに適応となります。
出血リスクを伴いますが、多くの場合は自然に止まりますのでご安心ください。
鎮静剤について
当院では患者様が快適に検査を受けられるよう、鎮静剤の使用をご提案することも可能です。眠った状態で検査を進められるため、苦痛や不快感などが大幅に軽減されます。一度鎮静剤を利用して検査を受けた方は、再検査の際も同じ方法を希望するケースがほとんどです。ただし、鎮静剤には呼吸抑制や吐き気、頭痛などの副作用が生じる可能性があります。検査中は酸素モニターや血圧測定を行い安全に検査を行います。鎮静剤が効きすぎた場合は拮抗薬を使うこともあります。
鎮静剤を使用するメリット
苦痛のない検査が可能
不安や緊張が軽減される
嘔吐反射が少なくなる
鎮静剤を使用する際の注意点
- 鎮静剤を利用後、呼吸が浅くなる方もいらっしゃいます。
- 薬の副作用で頭痛やふらつき、嘔吐感を覚える可能性があります。
- 検査後は公共交通機関でお帰りください。乗用車の運転は避けてください。